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当社が提供する時価開示のサービスについて

日本における国際会計基準(IFRS※)導入への動き

  国際会計基準(IFRS)は、EU(欧州連合)においては2005年から適用され、世界的にも適用国が100カ国を超えており、会計基準の世界標準になりつつあります。会計基準は、投資者が投資判断を行うに当たって企業の経営成績や財政状態等を測定するためのものさしとして、資本市場における重要なインフラとなっていることから、国際競争力の強化のためには、世界各国において比較・分析が可能な会計基準の整備が不可欠といえます。
  日本におきましても、会計基準のコンバージェンス(収斂)の一環として、賃貸等不動産の時価の注記(2010年3月31日以後終了事業年度より強制適用)、及び資産除去債務会計(2010年4月1日以後開始事業年度より強制適用)が新たに導入されています。
  また、2009年6月付の金融庁企業会計審議会「我が国における国際会計基準の取扱いについて(中間報告)」(ロードマップ)において、2010年3月期の財務諸表(連結財務諸表)からIFRSの任意適用を認めること、2012年頃を目途に日本における将来的なIFRS強制適用の是非の判断を行うこと、2012年に強制適用を判断する場合には、早くて2015年または2016年に強制適用を開始すること等が示されました。
  ただ、IFRSを巡る国際的な動向の変化や、東日本大震災の発生で打撃を受けた産業界への配慮を主な理由として、金融庁は、当初は2015年3月期を予定していたIFRSの強制適用時期を2017年以降に先送りすることを表明しています。

※IAS(国際会計基準)、IFRS(国際財務報告基準)、SIC(解釈指針)、IFRIC(国際財務報告解釈指針)の4つを総称して国際会計基準または国際財務報告基準と呼ばれています。略称は「IFRS」または「IFRSs」。

不動産に関連する時価会計の動向

  日本基準においては従来、「取得原価主義」が広く採用されてきましたが、昨今の会計基準のコンバージェンスに伴い、「時価会計主義」への転換が進みつつあり、不動産についても同様の動きが見られます。

不動産に関連する時価会計の動向

IFRS導入ロードマップについて

IFRS導入ロードマップについて

  • 減損会計について
  • 賃貸等不動産について
  • 資産除去債務について

賃貸等不動産とは

定義

  「棚卸資産に分類されている不動産以外のものであって、賃貸収益又はキャピタルゲインの獲得を目的として保有されている不動産」

賃貸等不動産の範囲
[賃貸等不動産に含まれるもの]
 1)貸借対照表において投資用不動産として区分されている不動産
 2)将来の使用が見込まれていない遊休不動産
 3)上記以外で賃貸されている不動産 など
[賃貸等不動産に含まれないもの]
 1)棚卸資産に分類されている不動産
 2)物品の製造・販売、サービスの提供、経営管理に使用されている不動産 など

開示の方法

  財務諸表に「注記」という形で、時価、期中における主な変動、損益計算書に基づく損益などを開示(財務諸表本体への影響はありません)

時価とは

  「時価」とは公正な評価額(観察可能な市場価格に基づく価額、FairValue)をいいます。
市場価格が観察できない場合には合理的に算定された価額をいい賃貸等不動産の場合には”不動産鑑定基準による方法又は類似の方法に基づいて算出する”※とされています。

※企業会計基準委員会”賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準の適用指針”より

その他の留意点

重要性の検討について

  重要性が乏しい場合には、注記について例外的な扱いが認められていますので、重要性の基準については、企業実態等をふまえて、貴社自身において適切に判断する必要があります。
また、重要性には以下の2つの意味があります。

1) 総額の重要性
  賃貸等不動産の時価を基礎とした金額と当該時価を基礎とした総資産の金額を比較して、重要性が乏しい場合には注記を省略できます。
2) 個々の不動産の重要性
  開示対象となる賃貸等不動産のうち重要性が乏しいものについては、一定の評価額や適切に市場を反映していると考えられる指標に基づく価額等を時価とみなすことができます。
四半期決算の扱い

  企業結合などにより賃貸等不動産が前事業年度末と比較して著しく変動している場合には、(1)四半期会計期間末における時価(2)四半期貸借対照表計上額を注記します。

賃貸等不動産の時価評価の手法について

  2009年7月付の国土交通省「財務諸表のための価格調査に関するガイドライン(案)」によれば、賃貸等不動産の時価を求める目的で不動産鑑定士が価格調査を行う場合の算定方法として、下記「原則的時価算定」「みなし時価算定」の2つが示されており、賃貸等不動産の評価は原則として「原則的時価算定」によるものとされています。

原則的時価算定

  基本的に不動産鑑定評価基準に則った評価(例外あり)。

みなし時価算定

  鑑定評価手法を選択的に適用し、又は一定の評価額や適切に市場価格を反映していると考えられる指標等に基づき、企業会計基準等において求めることとされている価格を求めるもの。賃貸等不動産の総額の重要性が乏しいか否かを判断する場合等に適用可能。

当社のサービスについて

貴社における時価把握のためのルール作り及び資産評価のお手伝い

  賃貸等不動産の時価開示においては、対象となる全ての資産について鑑定評価することを求められているわけではありません。まず、賃貸等不動産の範囲を確定し、総額の重要性や価格形成要因に係る指標の重要な変動の有無等の観点から、時価開示の必要性の有無や、どのような算定方法を用いることが妥当なのか等を貴社自身において判断する必要があります。
当社では、これまで数多くの鑑定評価を行うことにより培ったノウハウを用い、各種専門家と協働して、以下のようなサービスを提供させていただきます。

保有不動産のデータベース化

  貴社の保有不動産の整理、データベース化のお手伝いをさせて頂きます。

重要性判断のための見積り評価

  総額の重要性、個々の不動産の重要性に関する判断に用いるための見積り、概算評価等を行い、貴社内における資産評価のルール作りのお手伝いをさせて頂きます。

賃貸等不動産の時価算定

  賃貸等不動産の特性に応じた時価算定方法(原則的時価算定またはみなし時価算定)により、財務諸表に載せるための評価を行います。

当社サービス導入プロセス例並びに特色

当社サービス導入プロセス例

  • 不動産データの収集・更新

    評価に必要な資料の収集整理や、評価の対象範囲確定、及び必要に応じてデータベース化のお手伝いを致します。(社内外の建築技術者、ITシステム会社等と連携)

  • 開示対象の判定

    みなし時価算定による概算評価により、開示の有無の判定のお手伝いを致します。

  • 評価方法の判定・期末評価

    目的に応じた評価方法をご提案し、貴社全体の労力・コストを低減します。
    評価方法の判定・期末評価

  • 四半期決算の開示判定

    四半期決算時における時価の変動について簡易にレポートします。

  • 2年目以降の期末評価

    2年目以降は、調査報告書の作成により、重要性の高い不動産も、コスト面を低減します。

当社サービス導入プロセス例並びに導入のメリット

※上記プロセスに関する貴社の会計上の課題や体制構築上の課題などにつきましては、大手コンサルティングファーム等と連携して、ご相談に応じることも可能です。

当社サービスの特色

当社サービスの特色

※当ホームページの内容につきましては、作成時現在当社が入手している情報をもとにしており、今後の会計基準や評価ガイドライン等の変更次第で、当社のサービス内容の一部が変更される可能性があることを、あらかじめご了承ください。

資産除去債務について

資産除去債務に関する会計基準

企業活動のグローバル化や証券市場のボーダーレス化にともなう国際会計基準への対応や、企業の財政状態等の将来リスクに対し健全性を求める観点から、国内では様々な会計基準が継続的に導入されております。
このような状況のなか、2008年3月31日に企業会計基準委員会(ASBJ)により、『資産除去債務に関する会計基準』(企業会計基準第18号)及び『資産除去債務に関する会計基準の適用指針』(企業会計基準適用指

資産除去債務とは

「有形固定資産の取得、建設、開発又は通常の使用によって生じ、当該有形固定資産の除去に関して法令又は契約で要求される法律上の義務及びそれに準ずるもの」と定義されています。この場合の法律上の義務及びそれに準ずるものには、有形固定資産を除去する義務のほか、有形固定資産の除去そのものは義務でなくとも、有形固定資産を除去する際に当該有形固定資産に使用されている有害物質等を法律等の要求による特別な方法で除去するという義務も含まれます。

資産除去債務の具体例

民事契約規定事項

  • ・建屋解体費用
  • ・建屋修繕費用
  • ・土壌汚染浄化費用
  • ・原状回復義務に基づき発生する費用 等

環境関連法令規定事項

  • ・「土壌汚染対策法」、「各地方自治体条例」における調査、浄化費用
  • ・「石綿障害予防規則」等におけるアスベスト除去費用
  • ・「PCB特別措置法」におけるPCB処理費用 等

資産除去債務の具体例

資産除去債務の会計処理上の考え方

資産除去債務は、建屋解体費用、土壌汚染浄化費用等の将来負担することとなる支出額を、債務として資産・負債に両建て計上し、減価償却を通じて、当該有形固定資産の残存耐用年数にわたり期間配分することとなります。具体的には、

  • 1.有形固定資産の除去に伴う不可避的な債務が存在する場合に、当該除去に要する将来支出額を見積り、その現在価値を資産除去債務として負債計上する。
  • 2.その発生時における現在価値を当該有形固定資産の帳簿価額に加えて資産計上し、減価償却を通じて、各期に費用配分する。
  • 3.現在価値と割引前の将来支出額との差額を、時の経過による調整額として費用計上していくとともに、資産除去債務の金額を調整する。

資産除去債務の会計処理上の考え方

資産除去費用の見積方法例

いずれの方法による場合であっても、合理的に説明できる方法が要求されるものと考えられます。

  • ・除去をするために必要となる一般的かつ平均的な処理作業費用
  • ・資産取得の際に取引価額から控除された除去費用の算定の基礎となった数値
  • ・過去において類似の資産について発生した除去費用の実績
  • ・資産取得の際の意思決定の際に見積もられた除去費用
  • ・除去に係るサービスを行う業者などによる情報

資産除去債務の会計処理上の開示方法

貸借対照表、損益計算書上において、重要性がない場合を除き、内容、支出発生見込期間、割引率等の前提条件の注記を行います。

適用対象企業

資産除去債務の計上義務は、主に上場会社及び上場会社の子会社を対象に
発生します。また、未上場であっても国際会計基準を導入する会社については、
全て対象となります。

  • ・上場会社:東証、大証、マザーズ、ジャスダック、ヘラクレスなどに株式を上場している会社
  • ・上記会社の子会社、海外の子会社等、いわゆる連結決算グループを構成する各関係会社
  • ・国際会計基準を導入する会社 等