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REPORT
「地方における観光地の取組み」を公表いたしました
「地方における観光地の取組み」を公表いたしました。
【サマリー】
・政府は、「持続可能な観光」、「消費額拡大」、「地方誘客促進」を方針とし、地方への訪日外国人旅行者の誘客を進めている。
訪日外国人旅行者数は順調に増加しているものの、いまだ訪問先は東京都、大阪府、京都府などに偏っており、今後はこれまで以上に
地方への旅行者数を増加させる必要がある。
・観光地として訪日外国人旅行者からの人気の高い白馬村(長野県)、高山市(岐阜県)の取組みを確認したところ、観光地としてより
競争力を高めるために、積極的な広域連携が進められていた。
広域連携により、旅行者にとっては利便性が高まるとともに、観光地にとっても多様な観光資源を活用できるため、魅力ある周遊ルート
を形成できる。
・訪日外国人旅行消費額を向上するには、訪日外国人旅行者数だけでなく、旅行消費額単価を上げることも必要だ。
欧州、オーストラリア、米国の旅行消費額単価は平均と比べて高い。白馬村、高山市は、オーストラリアや欧州からの訪日外国人旅行者
が多い。
・2025年7月時点では、2019年と比べると依然として円安であり、2025年1~6月も訪日外国人旅行者数は好調だ。
今後も政府の施策による後押しを受けて訪日外国人旅行者数は増加していくと思われる。一方で、トランプ関税により景気減速の見通し
が強まっており、訪日外国人旅行者数が維持、増加できたとしても、旅行消費額単価に影響を与える可能性があるため、今後の動向には
注視が必要である。
レポート執筆者
岩瀬 有加
大和不動産鑑定株式会社
リサーチ&マーケティング部 研究員