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「築古の中小規模オフィスにおける環境認証のメリット」を公表いたしました
「築古の中小規模オフィスにおける環境認証のメリット」を公表いたしました。
【サマリー】
・中小規模のオフィスストックのうち、築20年以上の割合は約83%にものぼる。特に、築年数が35年前後のオフィスが多い。築古化した
中小規模オフィスが現状の収益力を維持し、高めていくためには、他の建築物と差別化を図り、競争力を高める必要がある。その一つと
して、第三者機関による環境認証制度は有用ではないか。
・CASBEE不動産は環境認証制度の一つであり、得点に応じてランクが付与される。大和不動産鑑定株式会社で認証を行っているCASBEE
不動産について、得点と規模、築年数の関係を確認したところ、築年数の経過した中小規模のビルであっても、4段階中、上から2番目
のAランク以上の得点を取得しているオフィスも多いことがわかった。
・環境認証を取得することは義務ではない。費用負担や必要書類の準備など手間もかかる。一方で、環境認証を取得するメリットは、環境
性能に関する情報を明確化し、そうした配慮を行う建築物としてイメージを向上させることにある。省エネ対策に関する規制も厳格化し
ており、法規制の改正にも対応できるような体制を事前に整えておくことは将来のリスク軽減にもつながる。今後、認証取得の対象とな
らないような建築物は競争力が低下する可能性もある。継続的な品質の維持向上の一つの指標として環境認証を活用することは、中小規
模のオフィスビルにとってメリットとなるのではないだろうか。
レポート執筆者
岩瀬 有加
大和不動産鑑定株式会社
リサーチ&マーケティング部